最近、ザ・ノンフィクションをよく見てしまう。
テーマソングである「サンサーラ」を竹原ピストルが歌うようになって、さらに人情味あふれる番組になった感じがしてしまう。
そんなザ・ノンフィクション。
2020年7月26日はこのような内容であった。
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大学に通っていた息子(24歳)が、卒業間近に突然、自宅に引きこもった。
真っ白な顔でゲームに没頭し、昼夜逆転の生活を繰り返す息子…悩んだ末に両親は、富山市にある自立支援施設「はぐれ雲」に息子を預けることに。
「はぐれ雲」では引きこもりや不登校を経験した10~40代の人々が、ひとつ屋根の下で暮らし、就労訓練などを受けながら自立を目指している。
すさんだ生活を送っていた息子は、最初は戸惑いながらも徐々に集団生活になれていくが、両親からの連絡は無視し、関係を拒絶していた。
引きこもりの原因はなんなのか?
無気力な息子を見ながら、両親は「何がいけなかったのか?」と自問自答する日々… 「変わりたい」と願う両親と息子。
しかし、その関係は簡単には修復できない。引きこもりの日々から脱し「はぐれ雲」で過ごした1年間。両親と子どもの葛藤と苦悩、それぞれの「再生」にかける姿を見つめた…
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ノンフィクション番組では取り上げることの多い「引きこもり」という問題。
その背景には何が原因として潜んでいるのかをよく考えていた。
今回のドキュメントの中心人物である「キタノ君」は、成績優秀の優等生として、大学に行っていたが突然「学校へ通っている意味が分からなくなった」という理由で引きこもったという。
親のための人生
よく問題を起こす人が辿る道筋としてはこうだ。
親にかまってもらいたい・優しくされたい・気にしてほしい→親に喜んでもらいたい→親が喜ぶことをする(勉強をする・いい大学に入る・大企業に就職する)→ 親の為だけに生きてきた人生に気づき愕然とする→引きこもりや問題行動へ
自分の頭で考え、自分の体で行動する。
人間として基本的な事をしないで思春期をすごしてしまうと、大人になってからの心の反動に対応が聞かないということだろう。
かわいい子には旅をさせろとはよく言ったもので、旅は誰の為でもなく自分自身で考え行動をするというそのものの行為だ。
親がしたいことではなく自分がしたいこと。
ただ、危険性はもうひとつある。
「自分がしたいことは何?」
そう聞かれて即答できる人は少ないだろう。
そういう私も、小学生の時の夢は「サラリーマン」と書いたほど、将来の夢なんてものは全くなかった。
「夢を持て」「目標を持て」
こんな言葉は昔からよく聞いたフレーズだ。
Jリーガーになりたい。
歌手になりたい。
自分自身の心から自然と湧き上がるものであれば幸せなことだ。
ただ、世の中の「夢を持たなければいけない」という風潮にのまれ、
夢や目標をむりやり作り出さなければいけないというのはどうも不自然さを感じる。
そんなとき、テレビ番組の中でブランドプロデューサーの柴田陽子がこう語っていた。
「目の前のことに本気で取り組む」
そうすることで、自然と夢や目標が見つかるのだと。
テーブルを拭く行動をとっても、なんとなくクロスでテーブルを撫でるのではなく、「テーブルをきれいにする!」という強い気持ちをもって拭くのとでは雲泥の差がある。
このような小さなことができない人は、大きなことは到底できないのだ。
何をやるかではなく、人生は全て「姿勢」が大切なのだ。
アントニオ猪木も言っている。
迷わず行けよ。行けばわかるさ。
目の前のことに本気で取り組んで人生を開いていこう!
柴田陽子さんの記事はこちらを参照してほしい。