大日向雅美さん。
その飾らない感じから醸し出す人を優しく包み込むオーラ。
大切なことをゆっくり・丁寧に・相手の心に届くようにお話しされる姿。
本当に尊敬する人物です。
ある日、twitterでおもむろに”大日向雅美”と検索してみた。
そこにあった一つのツイートに目がいった。
「同性の子が好きになる相談をした学生さんに対して、相手を包容して丁寧にLGBTのことを伝える大日向雅美先生がとても優しくて、聞きながらウルっと来てしまった」
これまでは、「すくすく子育て」という育児番組でしか大日向雅美さんをみたことがなかったので、この簡単には語れないLGBTに対してどのような返答をするのかものすごく興味を持った。
ネットで探したら、オフィシャルサイトに過去放送がアーカイブで残っていたので、早速聞いてみた。
正直な感想を言おうと思う。
「大日向雅美さんでもやっぱりそういう返答になるよね」
だった。
・同性を愛することは恥ずかしいことじゃない
・日本は昔は同性愛を奨励していた
・若い世代がこの問題を切り開いて行ってほしい
・あなたがこれからの人生をどう生きていくかが大切
予想を裏切る発言が出るのがいつも楽しみなのだが、やはりこの問題に関しては流石の大日向雅美さんも驚きの発言はできないか・・
と思った思いは中3女子も同じだったようで、電話の向こうで何か本質的なことを言いたげな雰囲気を出していた。
パートナリティの女性が一旦曲を挟み、改めて中3女子に言いたいことを尋ねると、一番言いたいことを喋った。
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親とかにまだカミングアウトできてなくて
やっぱり、信頼してないとか、嘘をついているとか
罪悪感があるんですけど
それは、どうしたら無くなるのかなと思って
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そう。
絶対これが本質だと思った。
そこで、大日向雅美さんの返答はこうだった
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それは辛いですね
でもね性のことってすごくプライベートなことなんです
個人的なことなんです
だから、私たちだってあんまり言ってないのね。他の方に。
それでね今
嘘をついていることを辛いとおっしゃたわね
でもね、さん嘘ついてないわよ。
自分に嘘ついてないじゃない
ご自分でちゃんと、ご自分の気持ちをしっかりと見つめて
この電話相談にお電話かけてくださったじゃない
こんなにご自分に誠実で正直な中学3年生って立派だと思います。
嘘っていうのは一番自分につくのが辛いのよ
だからそこは自分を裏切ってない。
自分に誠実に向き合っているんだっていうことを自信持ちましょ。
ね。
大丈夫よ。
親だって中学3年の子の性に関することどこまで聞きたいか、あまり想像できないこともある。
逆に親のことだってそうじゃない。
だからお互いに性ってそんなにオープンに言い合っていません。
ね。
だからそこは大丈夫。
他の方に本当のことを言ってないっていうことよりも、
さんはご自分にちゃんと正直に本当のことを言ってらっしゃいます。
大丈夫だと思いますよ。
尊敬します私。
自信持ってね。
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この返答の瞬間。
相談者も心のつっかえが取れたかのように泣き出した。
そして、電話を切るときの
「さようなら」
は、心なしか一歩前に踏み出したかのように力強く聞こえた。
「自分につく嘘が一番辛い」
気づきそうで気づかないことだ。
時には足元を見つめ、自分自身に向き合う時間は必要だ。
今の自分は誠実な気持ちで前に進んでいるのかを確かめる時間だ。
新型コロナウィルスで全世界・全人類が苦しい状況。
これをプラスに変えるには、もう一度自分自身に向き合う必要があるのだと思う。
大日向さーーーーーーん!
とどこかで思いっきり叫びたい!
相談