テレビの録画機能をあまり把握しきれていないせいか、たまに意図しない番組が録画されていることがある。
「世界の哲学者に人生相談」
この番組も、その「意図せず録画された番組」の一つだった。
個人的には、何か面白いことやってたらラッキーだなぐらいの感覚で流し見をしてから削除するようにしているのだが、この番組は完全にお宝番組だった!
MCに高田純次とみちょぱと言う強烈な組み合わせで番組は進行していくのだが、身近な悩みに対して、哲学者の考えを照らし合わせて、解決へのアドバイスをみんなで考えていく番組構成だ。
印象に残っている哲学者は、
「なぜ人は壁にぶつかり、行き詰るのか?」
を徹底的に考え続けた、「ヘーゲル」だ。
そのヘーゲルは、精神の成長を3段階で表現をしたそうだ。
それがこちら
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1段階:意識
目の前に現れた壁に「恐怖感」や「威圧感」を感じています。
目の前だけをみてしまう状態。
つまり、物事を客観的に見ることができていない状態です。
2段階:自己意識
自分自身も意識出来る状態。
壁だけでなく、壁に向き合う自分の姿も見えています。
壁がどのくらい厚いのか、壁の高さもわかってくるでしょう。
つまり、なんとか客観的に見ることができている状態になっています。
3段階:理性
第3者のようにみられる状態。
壁・自分以外に、周りにいる人や、壁の向こうにはどのような世界があるのかが見えるよになるでしょう。
つまり、物事を俯瞰して見ることができ、解決方法までわかった状態と言えるでしょう。
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まさに、自身が問題を解決するときの頭の中をのぞいて見ると、このような精神の移行が行われていることがわかる。
だから、何か問題が起こった時に、焦って当たり前、怖がって当たり前なのだ。
そこから、時間の経過とともに客観的に物事を見ることができ、冷静な気持ちになり、壁を超えていくのだ。
この考えは生きていく中のとても大切な考え方だ。
ヘーゲルはこの壁の越え方も考えた。
それがこちら
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「アウフヘーベン」
問題が生じた時に、それを切り捨てるのではなく、むしろ取り込む事で成長する
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すごい。すごすぎる。
私も歳を重ね、そのようなことはぼんやり思っていたが、その通りなのだ。
嫌な人がいたら、距離を取るのではなく、懐に飛び込む事で、問題が解決するというのは、これまでの人生で何度と経験した事だ。
ボクシングでも、適度に距離があると良いパンチをもらってしまうが、クリンチ状態では、パンチも効かないのだ。
哲学者と言われる人はやっぱり考え抜いている。
アメリカの哲学者「デューイ」も、同様に問題解決のことを考え抜いた人だ。
彼も言っている
「固定観念を捨てろ」
ヘーゲルの言っている第3段階の「物事を俯瞰して見る」とほぼ同義語だ。
そういえば、ZIGGYの森重樹一も早稲田大学の哲学科だった!
詩の世界も考えさせられるはずだ!